習い事教室や塾などのスクール事業を新たに開業してスタートしようとする場合、考えるべきことは山のようにあります。それはレッスンの内容などのカリキュラム面に始まり、登記や税金の手続き、お金の管理、開催場所の手配、生徒の集客や日々の業務運用まで多岐に渡ります。ここでは、習い事教室や塾などのスクールを新規で開業する際に、事前に決めておきた事項のチェックリストをご紹介します。準備の抜け漏れ防止にご活用ください。
株式会社スクルーでは、スクール事業を新たに開業される方向けに、開業応援プログラムを実施しています。集客サービスと効率的な運用ツールを無償で提供し、開業後のスタートダッシュを応援します。詳しくは下記のページをご覧ください。
教室の新規開業までの各種手続き
まずは教室開業までに必要な手続きや作業を見ていきましょう。
行政手続き
法務局で登記する
法人にする場合は法人登記を行います。個人事業の場合は商号登記になります。個人事業の登記は必須のルールではありませんが、教室運営する責任者の氏名や主たる所在地等を登録することで、社会的な信頼が上がりますので、教室の拡大やその後の法人化を考えている場合は商号登記することをお勧めします。登記には登録免許税が必要になります。
税務署に開業届を出す
法人、個人どちらの場合も税務署に開業届を出しましょう。開業届は税務署に開業したことを伝える届け出書類で、税制の優遇を受けられる青色申告をする場合は必ず必要です。また、教室名(屋号)を名義にした銀行口座を開設するには、開業届を出している必要があります。
メールアドレスを作る
最近では多くの手続きやサービスの利用にメールアドレスが使われています。銀行口座をネット銀行で開設する場合にもメールアドレスが必須になりますので、早めに準備しておきましょう。メールアドレスは「G mail」のようなフリーメールのアドレスでも各種の手続きは可能ですが、教室を成長させていく方針であれば、独自のドメインを取得してメールアドレスを作ることがお勧めです。独自ドメインでのメールアドレスは、月に数百円程度で利用できます。
銀行口座を開設する
登記と開業届を提出することで、教室名義の銀行口座を作ることができます。メガバンクの口座開設は比較的時間がかかるのと、一定の審査が入り開設できないこともあるので注意が必要です。地方銀行や地域の信用金庫の方が比較的早く口座開設ができます。楽天銀行などのネット銀行は振込手数料が安価な場合が多くお勧めです。
開業資金を調達する
教室を新規開業する上で十分な自己資金があれば資金調達は必要ありませんが、資金が足りない場合は創業時にのみ使える融資制度がお勧めです。金利が低く、保証人不要など、新規開業時に有利な制度になっています。詳しくは政策金融公庫など、金融機関のホームページでご確認ください。
レッスン(サービス)内容に関すること
レッスンの特徴を明確にする
これから始めようとしている教室で、どのようなレッスン(=サービス)を提供するのかを明確にしましょう。近隣には同じカテゴリーで競合になる教室がいくつかあるはずです。それらの競合との違いを明確に伝えられるキャッチコピー(タグライン)に落とし込みましょう。そのキャッチコピーを元に、レッスンのカリキュラムについても競合と差別化できる内容にしていきます。
開催場所を決める
どの地域で教室を新規開業するのかを決める基本は、対象となる見込生徒の人数と、競合の状況です。多くの自治体のホームページでは年齢別、男女別の人口が公開されていますが、教室運営にはもっと狭域で見る必要があります。子ども向けであれば近隣の小学校の生徒数、大人向けであれば駅の乗降客数などのデータを参考にしましょう。競合の状況につてはスクルーの地図検索機能が便利です。
開業後の運営に関すること
続いて、日々の教室運営に必要なポイントを見ていきましょう。
入会に必要な書類を作る
「入会申込書」や「個人情報の取り扱いについての同意書」などの必要書類を作りましょう。これらの書類を作る際には個人情報保護法について概要を理解しておきましょう。教室運営者が理解しておくべき個人情報保護法のポイントは、こちらの記事で紹介しています。
生徒の集客方法を準備する
教室を新規開業する上で、最初の課題が生徒の集客です。どのような集客方法があるのかを事前に把握しておくことで、開業後はスムーズに集客の施策を実施できます。
チラシのポスティング
昔からある集客方法で、今でも多くの教室が利用しています。事前に作っておいた教室のキャッチコピーをベースにして、チラシを作成しポスティングしましょう。ポスティングを代行するサービスも多くありますが、地域のことをよく理解するためにも、最初は自分で配ることをお勧めします。
ポータルへの掲載
スクルーをはじめとして習い事や塾のポータルサイトに掲載することで生徒集客ができます。スクルーのように無料プランがあるサービスもありますが、月額の掲載料や申し込みに応じて料金がかかる場合もあるので、サービス内容はよく確認しましょう。
ホームページ
入会を検討しているほぼ全ての人が見ると考えて、レッスン内容や競合との違いを丁寧に書きましょう。教室の雰囲気がわかる画像や動画もあるといいですね。最近では無料でホームページを公開できるサービスもあるので活用しましょう。
集客方法についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
日々の運用方法を決める
実際に教室を開業した後に発生する日常的な業務について、事前に決めておくべき事項はたくさんあります。下のリストを参考に運用方法を決めておきましょう。ここで重要になるのが、生徒が増えても効率的に運用方法を選ぶことです。例えば生徒とのやりとりにLINEを使った場合、生徒数が少ない間はそれぞれやり取りができますが、生徒数が増えるとそうはいかなくなります。
ここで便利なのが、教室向けの業務管理システムです。スクルーが提供する「スクの助」なら、日々の業務をスマホやパソコンでスマートに管理できます。
教室開業前に決めておく運用方法
・体験レッスンの内容(関連記事:入会率を上げる体験レッスンの実施方法)
・入会の手続き方法
・生徒の個人情報の管理方法(関連記事:習い事教室の運営に必要な個人情報管理について)
・出欠の記録方法
・振替に関するルール(関連記事:習い事教室の運営に必要な振替ルール)
・月謝の集金方法(関連記事:習い事教室における月謝の集金方法)
・生徒との連絡方法(関連記事:生徒・会員の継続率を上げる方法〈保護者とのコミュニケーション編〉)
・退会、休会についてのルール
会計帳簿の付け方を決める
日々の経費をどのように記録するのか、会計帳簿の付け方は事前に決めておいた方が無難です。経費は開業前から発生しますし、開業後は家賃や備品の購入、移動の電車賃まで細々と日々発生するものです。効率的な会計帳簿の付け方を決めておきましょう。月額1000円程度から利用できるクラウド型の会計ソフトもありますよ。
まとめ
ご紹介したように、習い事教室や塾などのスクール事業を新たに開業するには、事前に準備することが沢山あります。この記事をご参考にして、スムーズなスタートを切れるように準備してください。
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