習い事教室における月謝の集金方法

習い事教室や塾などのスクール事業を運営する上で、月謝や受講料の集金業務はとても大切です。月謝や受講料の集金方法は、長い間現金での手渡しが当たり前でしたが、近年ではキャッシュレス化の波が押し寄せ、集金方法の選択肢が大きく広がってきました。

どのような方法で月謝や受講料を集金するのか。生徒や子どもを通わせている保護者の満足度にはどのような影響を与えるのか。月謝や受講料の集金方法に悩まれている教室運営者の方が多いようです。ここでは、習い事教室や塾などのスクール事業の運営者が利用する月謝や受講料の集金方法について、その種類や特徴を紹介します。これから教室を新規開業する方にとっても事前に知っておいた方がいい内容ですので、ぜひご覧ください。(関連記事:習い事教室の新規開業準備チェックリスト

月謝の集金方法別の利用状況

まずは習い事教室などのスクール事業で、現在どのような集金方法が多く利用されているのかを見てみましょう。私たちがスクルーを利用している32の習い事教室や塾の運営者にWEB面談形式でヒアリング調査を行ったところ、表1のような結果になりました。現金での月謝集金が56.3%と半分以上の教室で利用されているようです。まだまだ現金は多いものの、逆に言えば43.7%の教室では完全に現金のやりとりを行わずにキャッシュレス化をしているということですね。続いて多いのがクレジットカード決済で31.3%。最近ではほとんどの人がネットショッピングを利用するため、クレジットカードを持っていない人は少数派でしょう。今後はさらに増えていくのではないでしょうか。注目したいのはスマホ決済サービスの利用が9.4%という数字です。現時点ではまだ少数ではありますが、私たちがWEB面談でヒアリングする中で、スマホ決済の導入を検討している教室が複数ありました。今後はもっと増えてくると思います。

表1 利用している集金方法

次に、月謝の集金方法の選択肢をいくつ持っているのかを図1に表しました。ヒアリングした32の習い事教室や塾の中で23教室は集金方法をひとつだけに絞って運用しているようです。集金方法を一つに絞ることで、運用の手間を軽減する意図が感じられます。一方で9教室については、2つ以上の集金方法を導入していました。運用の手間は増えるものの、生徒や通っている生徒の保護者の利便性を上げることを重視しているようです。保護者の満足度を上げることが、長期的に見て教室運営のプラスになるという考えがあるようです。

図1 採用している月謝の集金方法の数

集金方法の種類と特徴

続いて、習い事教室や塾などのスクール事業で利用されている代表的な集金方法について、その特徴やメリット、デメリットを見ていきましょう。

現金手渡し

もっとも一般的な集金方法で、「月謝袋」を使ってお金のやりとりと、集金(決済)の記録を同時に行います。月謝袋はネット通販などで簡単に購入できます。現金での月謝の集金は、世の中のキャッシュレス化の動きや、感染症対策など物理的な接触をできるだけ減らす動きの中で、徐々に減少している傾向です。

現金手渡しのメリット

・決済サービスの契約などが不要なので初期の導入が簡単

・スマホや決済端末のような通信機器がいらない

・ITの知識がなくても運用できる

・決済手数料がかからない

現金手渡しのデメリット

・子どもに現金を持たせる不安がある

・月謝袋を紛失すると決済の記録が無くなる

・集団授業の教室では、集金→確認→袋返却の対応が大変

・突然の退会などで月謝の回収できない場合がある

・生徒側に月謝ぴったりの額の現金を用意させる手間をかける

・現金を保管・保持するリスクがある

クレジットカード

現金の次に多く利用されている月謝の集金方法です。現在では多くの方がクレジットカードを持っているので、集金方法として一般的になりつつあります。クレジットカードでの集金方法には大きく2つあり、ひとつは毎月専用の端末にクレジットカードを通して月謝を決済する方法、ふたつめはインターネット上でクレジットカード番号を登録して、毎月自動で月謝を決済する方法です。

メリット

・教室で現金の受け渡しがなく授業やレッスンに集中できる

・月謝の支払いの遅れや回収漏れを防止できる

・現金の管理が不要

・生徒にとっても支払いが楽

デメリット

・クレジットカード決済サービスの導入に手間がかかる

・初期費用、月額基本料がかかる

・月謝の決済金額に応じて3~4%程度の手数料がかかる

口座振替(自動引落)

比較的手数料が安価な集金方法で、多くの教室で利用されています。月謝を支払う生徒に口座振替依頼書を記入してもらい、銀行で手続きを行います。記入漏れや印鑑の間違いがあると、何度もやり取りが発生することがあり、生徒が入会する度に行う作業ということもあって、作業の負担が問題になることが多いようです。

メリット

・教室で現金の受け渡しがなく授業やレッスンに集中できる

・月謝の支払いの遅れや回収漏れを防止できる

・現金の管理が不要

・生徒にとっても支払いが楽

・クレジットカードよりも決済手数料が安い(決済毎に100円前後)

デメリット

・生徒毎に口座振替の登録手続きが必要で手間がかかる

・初期費用、月額基本料がかかる

・月謝の決済毎に手数料がかかる

スマホ決済サービス

○○Payといった名称で多くのサービスが登場している新しい集金方法(決済方法)です。生徒さんが既にスマホ決済サービスのアプリを使っていれば、現金の受け渡しをすることなく、スマホをかざすだけで決済が完了する便利なサービスです。毎月の月謝を自動で集金することはできませんので、月謝袋でのやりとりをそのままデジタル化したような使い方になります。

メリット

・現金の管理が不要

・生徒にとっても支払いが楽

・サービス料、手数料が比較的安い(但し期間限定料金の場合があるので注意)

デメリット

・スマホ決済サービスを利用していない人がまだまだ多い

・毎月自動で集金することができない

・サービス料、手数料がかかる

月謝の集金方法のまとめ

習い事教室や塾などのスクール事業を運営する上で、とても大切な月謝や受講料の集金業務ですが、運営側の手間と、生徒側の利便性との間でどうバランスをとるのかが大切です。皆さんの教室の運営方針にしたがって、最適な集金方法を選び、教室の発展につなげてください。

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