習い事教室や塾などのスクール事業を運営すると、必ず生徒名簿や生徒台帳、入会申込書といった個人情報の管理が必要になります。この個人情報の取り扱いについて定めた法律が平成17年に施行された「個人情報保護法」です。平成29年の改定では、保有する個人情報の数が5000人以下の小規模事業者も対象になり、法人、個人事業問わず「すべての事業者」に個人情報保護法が適用されることになりました。
近年では、教室やスクールの個人情報の管理状況が、生徒、または子どもを通わせている保護者からの信頼に重要な影響を与えています。ここでは、習い事教室や塾などのスクール事業の運営者が知っておくべき、個人情報保護法の要点と、リスクの高いポイント、安全に管理する上で整えるべき体制について解説します。これから教室を新規開業する方にとっても事前に知っておいた方がいい内容ですので、ぜひご覧ください。(関連記事:習い事教室の新規開業準備チェックリスト)
習い事教室での個人情報とは
「個人情報」とは、生徒の名前や住所、生年月日などの基本的な情報はもちろんですが、レッスン中の画像や動画、成績や評価などの個人に紐ずく情報は全て個人情報になります。子ども向けの習い事教室や塾の場合は、保護者に関する情報も個人情報です。
個人情報保護法の要点
個人情報保護法は、個人情報を取り扱う全ての事業者対象になる法律です。ここでは特に教室運営に関連するポイントを紹介します。
利用目的の明示
個人情報を取得する際には、その利用目的を明示しなければいけません。習い事教室や塾などのスクールであれば、「教室運営に必要な連絡」などが目的の一例です。新規生徒の入会手続きをする際に「個人情報の取り扱いについての同意書」等の書類を使って個人情報の利用目的を明示しましょう。
目的外利用・第3者提供はNG
事前に明示している個人情報の利用目的以外には利用できません。例えば、生徒の個人情報を使って別のサービスや商品を売り込むためのDMを送ったりする行為は禁止されています。もし目的外の利用をする場合には、改めて生徒からの同意を得る必要があります。また、個人情報を勝手に第3者に提供することも禁止されています。こちらも、提供にあたっては生徒からの同意を得る必要があります。
安全な管理体制の構築
誤って個人情報が外部に漏洩することがないよう、紙の名簿であれば鍵の閉まる机に保管すること、電子データであればパスワードをかけると行った措置を講じることが求められています。社内でのルール決めや従業員への教育も含まれます。
教室運営の中でリスクの高いポイント
習い事教室や塾などのスクールを運営する中で、特に気を付けたいポイントを3点ご紹介します。
メールの一斉配信
休校の連絡や、発表会の連絡など、生徒全員に同じ内容のメールを一斉配信する場合は、誤ってCcで配信しないよう注意しましょう。配信方法にもよりますが、メールアドレスだけでなく、氏名も漏洩してしまう場合があります。安全に一斉配信ができるサービスの利用をおすすめします。
紙の生徒名簿、入会申込書の保管
教室の事務スペースが狭いといった事情もあり、生徒名簿や生徒台帳、入会申込書のファイルが、誰でも手に取れる場所で保管されている場合があります。これは安全な管理体制を構築する義務に違反した状態です。鍵の閉まるキャビネット等に保管するようにしましょう。もしくは、紙の保管を避けて電子データ化することで、スペースを取らずに安全に管理することができます。
パソコンへの不正アクセスやウイルス感染
エクセル等のソフトで生徒の個人情報を管理している場合、不正アクセスによって簡単にファイルを持ち出されてしまうリスクがあります。パソコンはもちろん、エクセルのファイルにもパスワードをかけることで、安全な管理をしましょう。また、ウイルス対策ソフトは必ず入れましょう。個人情報をパソコンに保存せず、クラウド上に保存できるサービスであれば、例えパソコンに問題があっても個人情報を守ことができますので、おすすめです。
まとめ
個人情報の管理は、習い事教室や塾などのスクール運営者にとって、生徒の信頼に繋がる重要な要素のひとつです。安全・安心な管理体制を作っていきましょう。尚、スクルーが提供している生徒管理システム「スクの助」は、教室が持つ個人情報を安全に管理できますよ。
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