「うちの子、将来の夢がないみたいだけど大丈夫?」
「周りの子は将来なりたい仕事を話しているのに、うちの子は何も決まっていない」
そんな不安を感じたことはありませんか?
小学生のうちから将来の夢を持っている子もいれば、まだ何になりたいかわからない子もいます。好きなことが次々と変わる子もいるでしょう。
結論から言えば、小学生のうちに将来の夢を無理に決める必要はありません。
大切なのは、今すぐ一つの仕事を選ぶことよりも、さまざまな仕事や世界を知り、自分の興味や可能性を広げていくことです。
株式会社スクルーでは、2026年10月に、小学生・中学生・高校生の子どもを持つ保護者50人を対象に「子どもの将来の夢」に関するアンケートを実施しました。
この記事では、調査結果を紹介しながら、子どもに将来の夢がないときの考え方や、家庭でできるサポートについて解説します。
小学生の約9割は、将来なりたい仕事が明確に決まっていない
今回のアンケートでは、保護者50人から、合計80人の子どもについて回答が寄せられました。
「お子さまには、将来なりたい仕事がありますか?」という質問に対する結果は、次のとおりです。
| 回答 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| はっきりとある | 10人 | 12.5% |
| なんとなくある | 36人 | 45.0% |
| 今はない | 25人 | 31.3% |
| わからない | 9人 | 11.3% |
※子ども80人についての保護者回答。
「はっきりとある」と答えたのは、全体のわずか12.5%でした。
さらに、小学生56人に限定すると、将来なりたい仕事がはっきりある子どもは6人(10.7%)。約9割は、まだ明確には決まっていないという結果でした。
もちろん、今回の調査はスクルー会員を対象とした小規模なアンケートであり、全国の小学生の割合を示すものではありません。
それでも、将来の夢がまだ決まっていない子どもは、決して珍しい存在ではないことがうかがえます。
「なんとなくある」も大切な一歩
今回の調査では、45.0%の子どもが「なんとなくある」と回答しています。
「動物に関わる仕事がいいな」
「ゲームを作ってみたい」
「人の役に立つ仕事がしたい」
そんな漠然とした憧れでも十分です。
小学生の段階では、仕事の具体的な内容や、そこに至るまでの進路を詳しく理解しているとは限りません。
最初は「なんだか面白そう」「かっこいい」という気持ちでも、その興味が新しい学びや体験につながる可能性があります。
保護者の74%が、夢を急いで決めるより興味を見つけることなどを重視
では、保護者自身は、子どもの将来の夢についてどう考えているのでしょうか。
今回のアンケートでは、次のような結果になりました。
- 「夢はあった方がよいが、急いで決める必要はない」:19人
- 「具体的な夢より、好きなことや興味を見つけてほしい」:18人
- 「小学生のうちに将来の夢を持ってほしい」:10人
- その他:3人
50人中37人(74%)が、早く夢を決めることよりも、焦らず考えることや興味を見つけることを重視していました。
子どもの将来について考えることは大切です。
しかし、将来の夢を持つこと自体を目的にしてしまうと、子どもがまだ十分に知らない仕事の中から、無理に一つを選ばせることにもなりかねません。
「今はまだ決まっていない」という状態も、成長の過程として受け止めてよいのではないでしょうか。
子どもに将来の夢がないのは、なぜ?
子どもが「将来の夢はない」と答える背景には、さまざまな理由が考えられます。
1. まだ知らない仕事がたくさんある
子どもが知っている職業は、家族の仕事や学校の先生、医師、警察官、スポーツ選手など、日常生活やメディアで目にする仕事に偏りがちです。
しかし、世の中には数えきれないほどの仕事があります。
建築士、獣医師、研究者、映像クリエイター、外交官、商品開発者など、名前を聞いたことがあっても、具体的に何をしているのか知らない仕事もあるでしょう。
知らない仕事を、将来の夢として選ぶことはできません。
夢がないのは、やりたいことが何もないからではなく、まだ興味を持つきっかけに出会っていないからかもしれません。
2. 好きなことと仕事が結びついていない
「ゲームが好き」「絵を描くのが好き」「動物が好き」といった興味はあっても、それが将来の仕事につながるとは考えていない子どももいます。
例えば、ゲームが好きな子どもには、プログラマーだけでなく、キャラクターデザイナー、音楽制作者、シナリオライターなど、さまざまな仕事との接点があります。
一つの「好き」の周りに、いくつもの仕事が存在することを知るだけでも、将来の選択肢は広がります。
3. 興味や考えが変化している途中
小学生は、日々新しいことを学び、さまざまな経験を積んでいく時期です。
昨日まで宇宙飛行士になりたかった子が、今日はサッカー選手に憧れることもあるでしょう。
興味が変わるのは、必ずしも飽きっぽいからではありません。
新しい世界に出会い、そのたびに心が動いているとも考えられます。
将来の夢が変わることを心配するよりも、何に興味を持ったのかを一緒に楽しむことが大切です。
子どもの76.1%に「知らなかった仕事を知って興味を持った経験」
今回のアンケートでは、将来なりたい仕事について回答のあった子ども46人に、知らなかった仕事を知って興味を持った経験についても尋ねました。
結果は次のとおりです。
| 回答 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| よくある | 10人 | 21.7% |
| ときどきある | 25人 | 54.3% |
| あまりない | 8人 | 17.4% |
| わからない | 3人 | 6.5% |
「よくある」「ときどきある」を合わせると35人(76.1%)でした。
これは、子どもの興味が、新しい仕事を知ることによって広がる可能性を示す結果です。
もちろん、今回の結果だけで、職業について学ぶことが将来の夢を生み出すと断定できるわけではありません。
それでも、子どもがさまざまな仕事に出会う機会を増やすことには、十分な意味がありそうです。
仕事を知ったきっかけは、動画や本、実際の体験
将来なりたい仕事を知ったきっかけについては、次の回答が多く挙がりました。
- テレビ・YouTube・動画:15人
- 本・図鑑:9人
- 働く人との出会い:9人
- 旅行・日常体験:9人
- 学校の授業:7人
※回答者46人、複数選択可。
最も多かったのはテレビやYouTubeなどの動画でしたが、本や実際の人との出会い、日常の体験もきっかけになっています。
つまり、子どもの興味を広げる方法は、一つではないのです。
保護者の94%が「もっと多様な仕事を知る機会が必要」と回答
今回の調査で、もう一つ注目したい結果があります。
「子どもには、もっといろいろな仕事を知る機会が必要だと思いますか?」という質問に対して、
- とてもそう思う:35人(70%)
- そう思う:12人(24%)
- あまり思わない:3人(6%)
という結果になりました。
保護者50人のうち47人(94%)が、子どもに多様な仕事を知る機会が必要だと考えていました。
自由回答でも、仕事を知る機会の少なさや、興味の偏りを心配する声が寄せられています。
保護者の悩みは「将来の夢が決まっていないこと」だけではなく、「子どもが十分な選択肢を知らないまま成長してしまうこと」にもあるのかもしれません。
子どもに将来の夢がないとき、親ができる5つのこと
では、家庭ではどのようなことができるのでしょうか。
特別な教材や高額な体験プログラムがなくても、日常生活の中でできることはあります。
1. 「将来何になりたい?」と繰り返し聞かない
将来の夢について話すこと自体は悪いことではありません。
ただし、まだ決まっていない子どもに何度も同じ質問をすると、答えを出さなければいけないと感じる場合があります。
代わりに、こんな質問をしてみてはいかがでしょうか。
「最近、面白いと思ったことはある?」
「どんなことをしているときが楽しい?」
「もっと知りたいことはある?」
職業名ではなく、今の興味に目を向けることで、子どもも気軽に話しやすくなります。
2. 身近な仕事の裏側を一緒に調べる
スーパーで買い物をしたとき、病院に行ったとき、電車に乗ったとき。
日常生活のあらゆる場面に、さまざまな仕事が隠れています。
例えば、スーパーに並ぶお菓子一つをとっても、商品を考える人、原材料を作る人、パッケージをデザインする人、商品を運ぶ人など、多くの仕事が関わっています。
「これって誰が作っているんだろう?」
そんな何気ない会話が、仕事への興味の入り口になります。
3. 動画や本で、知らない仕事に触れる
今回の調査でも、動画や本は仕事を知る大きなきっかけになっていました。
最初から子どもが興味を持っている仕事だけを調べる必要はありません。
宇宙飛行士、獣医師、建築士など、普段の生活では接点が少ない仕事を親子で見てみるのもおすすめです。
「こんな仕事があるんだ!」
という小さな驚きが、次の興味につながるかもしれません。
4. 興味を持ったら、小さな体験につなげる
子どもが何かに興味を示したときは、できる範囲で次の一歩を応援してみましょう。
宇宙に興味を持ったら図鑑を読む、動物が好きなら動物園で飼育員の仕事に注目する、建物が好きなら街を歩きながら建築について話す。
大がかりな職業体験でなくても構いません。
「もっと知りたい」という気持ちを、小さな行動につなげることが大切です。
5. 興味が変わっても否定しない
子どもが以前とは違う仕事に憧れ始めても、心配する必要はありません。
「前は別の仕事になりたいって言っていたのに」と指摘するよりも、「今度はそこが面白いと思ったんだね」と受け止めてみましょう。
いろいろなことに興味を持ち、試してみる経験は、自分の好きなことや得意なことを知るきっかけになります。
将来の夢を決めるより、知っている世界を広げよう
小学生のうちに将来の夢が決まっていなくても、焦る必要はありません。
今回のアンケートでは、小学生の約9割が将来なりたい仕事を明確には決めていませんでした。
一方で、多くの保護者が、子どもにはもっといろいろな仕事を知る機会が必要だと考えています。
大切なのは、早く一つの答えを出すことではなく、興味を持てる世界を少しずつ広げていくことではないでしょうか。
将来の夢は、無理に決める必要はありません。でも、知らない仕事に憧れることはできません。
子どもが「ちょっと気になる」「もっと知りたい」と思えるものに、一つでも多く出会えるように。
そんな機会を、家庭でも増やしていけたらいいですね。
いろいろな仕事を楽しく学べる「おしごとスタディ」
スクルーでは、子どもたちがさまざまな仕事や社会の世界に触れられる、オンラインのキャリア教育サービス「おしごとスタディ」を提供しています。
宇宙飛行士、建築士、獣医師などの仕事を、動画やクイズで楽しく学びながら、自分の興味を見つけていくサービスです。
学んだ後には、自分がどう感じたかを振り返ることもできます。
将来の夢を今すぐ決めるためではなく、まずは知らなかった世界に出会うために。
ぜひ、お子さまと一緒にのぞいてみてください。
調査概要
- 調査名:子どもの学び・将来に関する定期調査 第1回「子どもの将来の夢」
- 調査期間:2026年10月9日〜10月10日
- 調査方法:オンラインアンケート
- 調査対象:習い事ポータル「スクルー」会員の保護者
- 有効回答:保護者50人、子ども80人分
- 子どもの学齢:小学生56人、中学生16人、高校生8人
- 調査実施:株式会社スクルー
※本調査はスクルー会員による任意回答のため、全国の保護者・子どもの実態を統計的に代表するものではありません。設問によって回答対象者数が異なります。